材木には表と裏があるのです。私には裏表はありません。
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木の板の「表と裏」の話
木の板には表と裏が決められている
切株ガーデンテーブルのこだわり
先日、DIYでガーデンテーブルをチャチャッと自作いたしました。
自作した記事はこちら。
特にこだわったのは、テーブル天板の表と裏です。
材木には表と裏が決められていて、それぞれ「木表」と「木裏」と呼びます。テーブルの天板は木裏を上側にして組み立てました。
木表と木裏
樹皮に近いほうが木表、芯に近いほうが木裏と決められています。 一本の木から材木を切り出すと、下の写真のように木表と木裏ができます。
材木は勝手に曲がる
材木は場所によって曲がる(反る)方向が決まっています。
木の特性により、製材してから時間がたつと木裏側が盛り上がって、材木が反ります。
こんな感じです。
木表と木裏の特性
木表と木裏には特性があります。
反りによる特性で、敷居に加工する場合に裏表を間違えると、長年の反りで引き戸が噛んで動かなくなることがあります。
室内の床材に使用する場合は、木表を上側に施工しないといけません。木表は反りにより板が凹面になるのですが、木の表面にケバが立ちにくくなります。木の表面にケバが立つと大変!鋭利なトゲトゲで怪我をしてしまいます。間違えて木裏を上にして施工してしまうと足が血だらけのおうちになってしまいます。
切株ガーデンテーブルの天板は?
ガーデンテーブルの天板は、排水を考慮して木裏を上にしての施工です。凸面になる板で雨水を溜めない工夫です。しかし、木裏を上にしたことで天板の表面にはケバケバのチクチクが出やすくなります。でも、裸足で天板に乗ることもありませんので全く問題ありません。
猫らは裸足の肉球でテーブル天板に乗りますが、そもそも天板で爪を研ぐので毛羽立てる第一犯人はこいつらですね。ケバが目立ったら、紙やすりで養生して防腐塗料を追加で塗ろうと思います。
おわりに
神社仏閣の建築に使う板は狂いを極力抑えています。どうやって真っ直ぐな材木が作れるかというと、一旦、板に加工した後、これ以上反らないところまで十分乾燥して反らせ、反った板を再度削り直して水平板にしています。板一枚を作るのに長い年月と費用がかかるんですね。宮大工さんの腕と研ぎ澄まされた刃物、そして狂いの無い材料があって初めて日本の伝統建築がなされます。末永く伝統を引き継いでもらいたいと思います。