胸郭出口症候群 朝起きたら左手が痺れて感覚が無い!Thoracic_outlet_syndrome
(約1200文字)
これは、2年前のお話です。
脳にキタ━(゚∀゚)━!のか?
起床したら左手がしびれて感覚が無い
痺れた左手
ある朝、目が覚めたら左手が痺れていた。指先の感覚は、まるで厚手の手袋をしてモノを触っているよう。
おかしい。変だ。 変だー!
ワイシャツのボタンがなかなか留められない。シビレの感覚が気持ち悪い。
これは、右脳にきたか!やばいぞ!
急いで上司に電話を入れる。
「おはようございます。実は朝から左手が痺れて治りません。おかしいので、脳外科で診てもらってから出勤します。」
「わかった、急いで診てもらいなさい。」
痺れた左腕に鞭打って自家用車を運転し、病院へ急いだ。痺れ手で握るシフトノブの感触が気持ち悪い。わずか10分間の病院までの道のりはとても遠く感じる。
病院に着くまでずっと、ピーポーピーポーというおやじの独り言サイレンは鳴り止まなかった。
脳外科での診察
その脳外科は忙しい病院で、あまり広くない廊下にまである待合ベンチにも患者が溢れていた。
一時間ほど待たされて診察が始まったが、相変わらず左腕は痺れたままだ。
「どうされましたか?」
「今朝、起きたら左手が痺れたままで、今も感覚が無いんです。」
「そうですか。MRIを撮りますね。」
MRI検査
体の中に金属が埋め込まれていないかとの質問を受け、身に着けている時計など金属類を外し横たわる。トンネルの中、工事現場のような音を我慢し、検査は終わった。
診断の結果
「脳には異状は見られませんね。小さな血栓も全くありません。脳の血管はとても良い状態です。」
「痺れはまだ取れないのですが、どうしてでしょうか?」
「おそらく、胸郭出口症候群です。」
「キョーカク?出口?」
「人間の腕の付け根には、鎖骨と第一ろっ骨の間に狭いすき間があってそこを胸郭出口と言います。その隙間を腕につながる神経の束や血管が通っています。その交差した骨に血管や神経が圧迫されて痺れが出る症状です。ナデ肩の人は発症しやすいですね。昨夜は腕を頭の方に上げて寝ていませんでしたか?」
「そういえば、万歳して寝てたような気がします。」
「それなら間違いないでしょう。今日は肩に注射を打って電気治療をします。」
治療
肩に筋肉注射をぶち込まれる。そして、10分ほどだろうか、電気治療をして治療終了。
腕の痺れはまだ取れないが、幾分軽くなった気がする。
「次回は三日後に来てください。」
そのまま出社して、上司に報告。
「脳梗塞ではありませんでした。胸郭出口症候群という症状で・・・。」
「よかったなー、お疲れ様。」
おわりに
いやー、この時はビビりました。
水を飲もうとするたびにむせてたおじいさんを見て、看護師さんが緊急と医師を呼び脳梗塞だったことや、口が痺れるというおっさんが脳梗塞だったとか、数年のうちに身近に起こってたもんで、自分の番かと思ったのでした。
脳内血管がきれいでよかったお話でした。