昔、飼っていたかもしれないような猫
昔、飼っていたかもしれないような猫
撮影機材:OLYMPUS SP800UZ 絞り値:f/4.2 露出時間:1/60秒 ISO-100 35ミリ焦点距離228
黒猫のクマ
ク~マ~と呼べば来たクロネコ
切株おやじがまだ小学生だった昭和の頃に近所にいた黒猫。亡き母が名付けた名前は「クマ」だった。
「ク~マ~ァ~」と呼べば何処からともなくニャ~ンと返事して現れるクマ。
機敏な動きで小柄な体だった。彼はまだ、若かったのだろう。あれっ?ふぐりの記憶が無い。もしかして彼女だったのかも知れない。
クマが現れると、今では考えられないようなヤバいゴハンをあげていた。それは食パンだったり、味噌汁ゴハンだったり。・・・昭和だった。
クマとの別れ
犬の声がした。
たくさんの犬の声がした。
とても近くで、興奮している犬の声がした。
玄関を開けると数匹の犬が、かたまっていた。
そして、突然現れた子供に驚いて散った。
ばらけて散った犬どもがそこに残したのは、目を見開いて固まった黒い猫だった。
クマの踏ん張った前足は次第に力が抜け、玄関前の小さな溝に崩れ落ちる。
俺は無力だった。
クロネコ祐希が来た
数年前、家を購入した。
娘が猫を飼いたいと言った。
猫は家を傷める。思わず俺は、「ダメだ。」と言った。
しかし、娘がチョイスした猫は黒猫だった。
想いは一瞬に心を舞い巡り、「黒猫ならイイ。」と、言ってしまった。
ゴーストタビーのクロネコ祐希くん
昔飼っていたような猫は黒猫だったよね。
とても好きな歌です。
おわりに
歴史は繰り返すのかなー。
クロネコ祐希はクマの生まれ変わりのような気がしてなりません。
素敵で幸せななトコだけ、歴史は繰り返して欲しいなー。
後日談
小学生だったクソガキは、竹で弓矢を作った。
矢の先端には、先端を刃物のように平たく潰した二寸釘がセットされていた。
野良犬どもを殺すつもりだった。
今、思えば人でも殺せそうな武器だった。
幸いにも、使う機会は無かった。